男の逸品図鑑では、主に私が購入したモノの中から、これは一生モノたり得ると感じた逸品をご紹介してゆきます。
本日ご紹介するのは、阪東晃司氏のみじん唐草のそば猪口と植山昌昭氏の斜め格子市松文のそば猪口です。
猪口とは小さな器のことを指し、元々は、お刺身や和え物などを盛る小鉢(向付)だったようです。
それが、江戸時代頃から、蕎麦のつけ汁を入れる容器として利用され始め、そば猪口となりました。
最近また、そば猪口をおしゃれな小鉢として利用する方が増えていますが、その歴史を考えれば感慨深いものがあります。
(みじん唐草 花4つ 阪東晃司)
非常に繊細な線で細かな唐草がびっしりと描かれており、ひとつひとつの唐草を眺めながらお酒が飲める、そんな器です。
(斜め格子市松文 植山昌昭)
少しぼやけた柔らかい藍の線が、親しみやすさを感じさせる器です。
蕎麦や素麺を食べる際に、真夏にはガラスの器も涼しげで良いのですが、江戸時代からの歴史を感じながらそば猪口で食べるのもまた、風流かと思います。
皆さんも是非 江戸時代に思いを馳せながら、そば猪口で蕎麦をすすってみてはいかがでしょうか。