
男の逸品図鑑では、主に私が購入したモノの中から、これは一生モノたり得ると感じた逸品をご紹介してゆきます。
本日ご紹介するのは、緻密で味わい深い絵付けで人気を集める心和庵の「東京市章と唐獅子の描かれた丸小鉢」です。器のサイズは直径約10.7cm、高さ約3.5cmとなっています。
心和庵の作品のなかでも、凛々しい唐獅子が描かれた丸小鉢は時折見かけることがありますが、今作はそれだけでなく歴史を感じさせる「東京市章」のマークも一緒に描き込まれているのが大きな特徴です。

この特別なうつわは、2015年に日本橋高島屋からの依頼を受けて特別に制作されたシリーズの一つであり、国の重要文化財でもある日本橋の橋詰(親柱)に鎮座する荘厳な唐獅子の像と、その唐獅子がしっかりと抱える東京市章のモチーフを重ね合わせて見事に表現されています。
日本橋の歴史と意匠を落とし込んだこの特別なデザインは全部で3種類展開されており、また別の機会に、もう一つのデザインである猪口についても改めてご紹介していきたいと思います。

心和庵のうつわは、表面に描き出された美しい絵柄や文様そのものが素晴らしいのはもちろんですが、個人的には横から眺めたときの滑らかなフォルムがとても気に入っています。
この丸小鉢も、ふっくらとした丸みを帯びた腰から胴にかけてのラインと、絶妙な高さを持たせた高台とが美しく調和しており、手に取ったときに驚くほどしっくりと馴染んでくれます。
みなさんもぜひ、ご自身の手に心地よく馴染むお気に入りのうつわを食卓に迎え入れて、日々の食事の時間をより豊かなものにしてみてはいかがでしょうか。

