男の逸品図鑑では、主に私が購入したモノの中から、これは一生モノたり得ると感じた逸品をご紹介してゆきます。
本日ご紹介するのは、MOTO(モト)のPlain Toe Oxford Shoes #2100 HAND-DYED CORDOVAN BLACK (プレーントゥ オックスフォードシューズ コードバン ブラック)です。
MOTOは、1971年に本池秀夫氏によって創業されました。
本池秀夫氏といえば、革の人形作家として、革工芸の無形文化財保持者にも認定されています。
私も青山店で作品を見たことがありますが、非常に精緻な表情の人形に驚いた記憶があります。
今回ご紹介する靴は、グッドイヤーウェルテッド製法で作られたコードバンの革靴で2016年に購入しました。
コードバンの特徴といえば、独特のテカりを持った艶感とウェーブのように大きく入るシワかと思います。
しかし、このMOTOのコードバンは、グレージングと呼ばれる艶を出す工程をわざと省くことでマットな質感に仕上げています。
そのため、MOTOのコードバンは、購入当初から艶々とテカることはありませんが、使用とメンテナンスを繰り返すにつれて少しずつ艶感が増してゆく楽しみがあります。
このマットなコードバンは、同じように使用による経年変化で透明感と輝きが増してゆく日本の伝統工芸である漆器に通ずるものがあると私は考えており、日本人のモノを大事に育てる心にあっていると思っています。
皆さんも是非 自分だけの革靴に育ててみてはいかがでしょうか。