男の逸品図鑑では、主に私が購入したモノの中から、これは一生モノたり得ると感じた逸品をご紹介してゆきます。
一生モノの逸品は、日々の使用と定期的なメンテナンスによって、更にその輝きを増してゆきます。
しかし、長く使用していると、時として突然のアクシデントに見舞われ、ダメージを受けてしまう場合があります。
本日は、雨や雪によって点々と白い染みができてしまった、コードバンの革靴のメンテナンスをご紹介します。
美しいウェーブのような履き皺に透明感のある艶が特徴のコードバン。
その天敵は雨や雪などの水染みです。
コードバンに水がつくと、革の表面が毛羽立ち、写真のように白い染みができてしまいます。
このような時には、通常の革靴のメンテナンスに加えて、この毛羽立ちを押さえて、元に戻してあげる工程が必要となります。
毛羽立ちを押さえる道具として、アビィホーンワークス社製の水牛の角でできたレザースティックが有名ですが、同じく水牛の角でできたマッサージ用の「かっさ」でも代用できます。
アビィのレザースティックは、6,000円台からと高価ですので、私は かっさを愛用しています。
雨や雪で水染みができた時には、ブラッシング、クリーナーによる汚れ落とし、シュークリームの塗布まで行った後に、かっさ で毛羽立ちを押し込むようにコードバン革の表面を少し強めに擦り込む工程を追加しています。
写真は、左側(右足)がメンテナンス前で、右側(左足)がメンテナンス後です。
革の表面の白い染みが無くなっていることが、一目瞭然かと思います。
このように、突然の天候不順で水染みのできたコードバンの革靴も、適切なメンテナンスによって美しくよみがえります。
皆さんも是非 大切なコードバンの革靴が雨や雪で濡れてしまった際には、このメンテナンスを試してみて下さい。
写真は両足メンテナンス後です。
クリーナー、シュークリーム、かっさによる染み取りは、必ず見えにくい場所で一度試されてから、ご実施下さい。